今年が本格的に動き出す中、暗号資産のファンダメンタル指標をチャート上で可視化できる、全く新しいインジケーター群をリリースしました。これらは30種類以上の指標を、「財務」「ネットワーク」「保有状況」「ソーシャル」という主要な4つの分析軸に整理したものです。
これらのツールを使えば、価格の動きだけでなく、オンチェーンデータ、トークンの保有構造、コミュニティの動向まで、多角的な視点から暗号資産を分析できます。各インジケーターの詳細はナレッジベースでご確認いただけます。それでは、カテゴリーごとに見ていきましょう。
財務
経済指標、ネットワークの活動状況、市場評価を統合的に捉えるカテゴリーです。
代表的な指標に実現時価総額 (Realized Market Cap) があります。これは、各コインが最後にブロックチェーン上で移動した際の価格を基に総価値を算出するもので、通常の時価総額よりも「実際にいくらで買われたか」を正確に反映します。フェアバリュー(適正価格)の判断、蓄積(アキュムレーション)・分配(ディストリビューション)フェーズの把握、大口が関心を持つエリアの特定などに活用できます。
RVTレシオ(90日)は、時価総額とオンチェーン取引量を比較し、現在の価格が実際のネットワーク活動に裏付けられているかを確認します。ほかにも、供給平等レシオ (Supply Equality Ratio) や1年アクティブ供給率 (%) など、長期保有者の動向や「休眠ウォレット」の挙動を読み解く指標が含まれます。
ネットワーク
実際のユーザー活動とネットワークの稼働状況を可視化するカテゴリーです。
アクティブアドレス数、トランザクション数、トランザクション量(トークン建て・USD建て)が増加していれば、価格トレンドの裏付けとなります。逆に、価格とオンチェーン活動の間に乖離(ダイバージェンス)が見られる場合は、投機的な過熱を示唆している可能性があります。
その他の指標として、大口トランザクション数や大口トランザクション量は、主要プレイヤーや機関投資家の資金流入を追跡します。また、Total Value Locked (TVL) は、特にDeFiプロトコルにおいて、暗号資産エコシステムの規模と需要を測るのに役立ちます。
保有状況
設定したしきい値「X」を超える残高を持つアドレスの動向を集計し、トークンの保有分布を分析するカテゴリーです。小口から大口(クジラ)まで、保有者層ごとの傾向を把握できます:
- Xの値が低い: 小口保有者やアクティブなウォレットを含む幅広い層をカバーし、全体の参加度を図る際に有効です。
- Xの値が中程度: 中〜大口保有者に絞り込み、少額残高のノイズを減らして動向を明確にします。
- Xの値が高い: クジラの動きだけを抽出し、大口の資金移動や市場への影響を追跡するのに有用です。
Xにはデフォルト値が設定されていますが、インジケーターの設定でしきい値を調整することで、資産や時間軸、戦略に応じた調整が可能です。
ソーシャル
暗号資産に対するユーザーのセンチメントと注目度を反映するカテゴリーです。センチメント (%) 指標は市場全体のムードを示し、100に近いほどポジティブ、0に近いほどネガティブです。
アクティブな投稿数、新規投稿数、アクティブな投稿者数、新規投稿者数といった指標は、資産に対するコミュニティの熱量とエンゲージメントの変化を捉えます。ソーシャルドミナンス (%) は、他のプロジェクトと比較したその資産の言及割合を示し、注目の集中度を測ることができます。これらは関心の高まりを早期に察知したり、持続性を見極めたりする上で重要です。
これら4つの財務、ネットワーク、保有状況、ソーシャルのカテゴリーを組み合わせることで、プライスアクションの枠を超えた、多角的な市場理解が可能になります。
この機能追加が、暗号資産分析の新たな視点となることを願っています。ご感想や改善のご提案をお待ちしています。皆様からのフィードバックが、プラットフォーム改善の原動力となります。
チーム TradingView




