CMEグループの先物チャートを改良

11 16, 2022

CMEグループのデリバティブを好んでトレードする人は多くいますが、あなたもその一人ですか?そんなあなたに朗報です。今回3つの新機能が一挙にリリースされました: チャート上で最終取引価格や清算価格を確認できるようになり、ロールオーバー後の限月切り替えの調整が可能になり、さらに未決済建玉のインジケーターも使用できるようになりました。胸も高鳴りますが、さっそく各々の詳細について、説明に入りましょう。 

日足バーの終値の選択 — 最終取引価格または清算価格

まず最初の機能ですが、日足とそれ以上の時間足のチャート上で、バーの終値を「最終取引価格」と「清算価格」から選択して表示できるようになりました。

最終取引価格は、その日の取引終了時の最後の実取引の価格を表しています。清算価格は、各取引日の終わりに最終的な買いと売りの気配値の平均に基づいて取引所が計算したものです。その日の実際の終値は、取引終了前数分間の加重平均になりますが、取引所ごとに独自のアルゴリズムに従って計算を行うため単一のルールは存在しません。 

先物つなぎ足のチャートでは「日足で清算価格を終値として利用」するオプションが自動的にデフォルトで有効になっています。実際の最終取引価格の表示に切り替えるには、2つの方法があります:

  • 画面下部にあるset(日足で清算価格を終値として利用)ボタンを使用する:

  • チャート設定のダイアログで「日足で清算価格を終値として利用」のチェックをはずす:

これらの変更は日中の時間足、つまり日足から日中の時間足に切り替えた場合には適用されません。清算価格表示の有効/無効にかかわらず、日中の時間足のデータは常に同じものになります。 この場合には画面下部にsetボタンはなく、チャート設定のダイアログにも「日足で清算価格を終値として利用」の項目はありません。

最終取引価格と清算価格が一致するケースも多くあります。これは実際の取引がなく、取引所から清算価格だけが送信された場合に発生します。ウォッチリストとシンボルページの価格については以前と同様、清算価格が終値として表示されます。

先物つなぎ足の限月の切り替えの調整

次の機能も先に紹介した機能と同様に便利なものです。異なる限月の価格差に起因するロールギャップを取り除くために、つなぎ足で限月の切り替えを調整する機能が追加されました。

調整の方法は以下の通りです: 次の新しい限月へと切り替わった場合、それまでの限月はすべて、つなぎ足の切り替えポイントの直近にある日足のバーで、新旧限月の終値の差で求められる係数に従って調整されます。これらは通常、次の限月の切り替え日よりも前の日足のバーとなります。例えば、9月限から12月限へのロールオーバーが9月30日に発生した場合、調整係数は「12月限の終値 – 9月限の9月29日の日足の終値」として計算されます。

デフォルトでは限月の切り替えの調整は無効になっています。つなぎ足のチャートでは、下記の2つの方法で有効にできます:

  • 画面下部にあるb-adj (限月の切り替えを調整)ボタンを使用する:

  • チャート設定のダイアログで「限月の切り替えを調整」にチェックを入れる:

未決済建玉

今回実装したCMEグループの先物チャート最後の機能として、先物の未決済建玉の数値を表示することができます。

未決済建玉とは、まだ決済されていないデリバティブ契約の総数です。

これは未決済ポジションの数なので、日中に数値が増減するのを知っておくことが重要です。

インジケーター「Open Interest (未決済建玉)」を表示させると、チャート上に未決済建玉のデータが表示されます:

データは日足でのみ利用可能で、日中の時間足では日足バーのデータを表示します。

今回の改良によってテクニカル分析に役立つ情報が増え、皆様にとってCMEグループのデリバティブ取引をレベルアップさせる一助になればと願っています。

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